田口佳史 ニュースレター
「人新世」の時代に ―「東洋思想」からの提言

ニュースレターVol.19「『世界が本来の姿を取り戻すために』（その一）【2022年9月25日号】」配信後、温かいご支援のお言葉を頂戴致しましたので下記にご紹介させて戴きます。
　　
【愛知県在住　S.Sさん】
絶対的存在に対する崇高の気持ちというものが、私達の根っこに求められていると思います。だから『むしろこの「宇宙」、「大自然」、「天地」と合一し共生して、その動態的で精力的なその大いなる活力を活用し利用させてもらう』という考えは理解できます。その一方で、『人間の力をもって、この「宇宙」、「大自然」、「天地」を従属させよう』という『傲慢非礼な発想がある。』という事実も理解できます。
　
少し前からここと行ったり来たりしているような感じがします。大切なものは分かっているけれど、そこになかなか近づけないといった感じです。
　
将来メタバースが私達の日常となった時、どんな世界が展開されるか分かりませんが、私はメタバースに対する楽観的な世界の創造ということより、形而上の世界と形而下の世界を繋ぐものになるのではと思います。その世界が今の価値観のまま成長すれば、それは新しい世界でもなんでもなく、単なる逃避行の行き先ではないかと思います。基本は絶対的存在に対する崇高な気持ち、草木国土悉皆成仏の気持ちだと思います。
　
また、『ひとつひとつ丁寧に、真心込めて』日常を過ごすことを心がけていますが、最近ではこの『丁寧』と言う言葉が安易に使われ過ぎ、丁寧にやるということは形式的なプロセスを踏襲する程度に思われてしまうことが悲しいです。