2021年の見通し<干支の資料>
2020年11月28日
2021年 辛丑(かのと うし/しんちゅう)
「辛」かのとは、そもそも鋭い刃を全てのエッジに持つ動物解体用のナイフの象形文字。鋭い切れ味を持つから取り扱いが難しい。皮膚を切ればヒリヒリとした鋭い痛みが襲ってくることから、ピリピリ、ヒリヒリとした「からい」という舌を刺す味を表わし、そこから「つらい、ひどい、むごい」などの意味となり、辛苦、辛酸などの言葉になった。鋭い刃物は表面を切り裂くことで、そのものの新しい面を生み出すことから、「新しい」意味もある。
更に字形から「上位をおかす」意味もあり、下位のエネルギーが「上位を揺るがす」意味もある。
「丑」うしは、母親のお腹の中からやっと出た児が、右手を伸ばした象形文字。曲っていたものが、懸命に伸ばすことを表わす。以上の状態から「始める」「伸ばす」の意味となり、「紐」の文字にもなっていることから「結ぶ」という意味も含む。
したがって今年は、これまでの新生の働きが、表面に出てくる年で、それは時には殺傷も伴うことにもなり、人によっては一層の「つらい、ひどい、むごい」を味わうことにもなる。したがって新しい何かを生み出すことに集中して、何かを始める方へまわることが肝要である。
2022年は、壬寅(みずのえ/とら)である。
【以前の庚子】
60年前の辛丑 ・・・昭和36年(1961)
・日米安保体制をソ連フルシチョフ首相批判。
・ 米国ケネディ大統領就任。
・ イタイイタイ病のカドミウム原因説発表。
・ 四日市ぜん息患者多発。
・ 第1回非同盟国首脳会議、25ヵ国開催。
・ キューバカストロ首相社会主義協和国宣言。
・ ベルリンの壁構築。
田口 佳史